MTF
望遠鏡を極限まで調整し、ガイドもがんばって、星を2~3数ピクセルに追い込んだはずなのに、肝心の星雲の描写はさほど変わらないということはよくあります。KY博士の北アメリカがその良い例です。風で星はビリビリで楕円なのですが、星雲自体の描写は期待外はずれというほどではありません。もちろん、星自体がぼやけていますからシャープ感はありません。なぜこのようなことが起こるか?これを説明するのがMTFの考えです。MTFは光学系の性能を示す最も適した指標であるとされています。解像度とコントラストの両方を議論しないといけないといけませんよ、というのが簡単な解釈です。MTFの考えを逆読みすると、星のように、コントラストが極めて大きな対象に比べ、星雲のようにコントラストがない対象は位置分解の性能が落ちるということです。元々分解能力がないのですから、少々風が吹いたくらいや、ガイドがびびったくらいでは星雲の描写は大きくは変わらないということです。もちろん鑑賞写真としては大きな星では見劣りはします。
しかしながら望遠鏡では一部のマニアを除いて、特にカタログ上ではMTFが語られることはありません。実際にはどうなのでしょうか?望遠鏡が使われる環境では、光学系の性能以上に空の性能(笑)が支配することはよくあります。それでも、屈折のほうが反射系より良いMTF特性を示すようです。かつてのNikonED10cmは、20cm反射よりよく見えるということはしばしばありました。 といってもアマチュアがこの特性を改善できる策は限られています。良い空に出かけ、空のコントラストを上げる、フードをつけて迷光を下げる、光学系上のゴミを少なくするなどです。屈折でガラスの濁りがあっても我々にはどうすることも出来ませんし、反射系のスパイダーの回折もどうすることも出来ません。
コントラストのない対象では位置検出能力が劣るということから、星雲の中の黒い筋のような暗黒帯が、微光星と同じサイズでプリントされていたとしたら、これはいんちき写真です。いんちき写真でないとしても、いんちき処理のやりすぎです。
しかしながら望遠鏡では一部のマニアを除いて、特にカタログ上ではMTFが語られることはありません。実際にはどうなのでしょうか?望遠鏡が使われる環境では、光学系の性能以上に空の性能(笑)が支配することはよくあります。それでも、屈折のほうが反射系より良いMTF特性を示すようです。かつてのNikonED10cmは、20cm反射よりよく見えるということはしばしばありました。 といってもアマチュアがこの特性を改善できる策は限られています。良い空に出かけ、空のコントラストを上げる、フードをつけて迷光を下げる、光学系上のゴミを少なくするなどです。屈折でガラスの濁りがあっても我々にはどうすることも出来ませんし、反射系のスパイダーの回折もどうすることも出来ません。
コントラストのない対象では位置検出能力が劣るということから、星雲の中の黒い筋のような暗黒帯が、微光星と同じサイズでプリントされていたとしたら、これはいんちき写真です。いんちき写真でないとしても、いんちき処理のやりすぎです。
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