デジカメの感度

 最近ある著名な天文屋さんから、デジカメの感度設定について質問がありました。 またこれも著名な方のブログで低感度の方がいいとの記事がありました。 KY博士は比較的というか知る限り最も高いISO感度を使っている一人ではないかと思います。 ISO3200~8000です。 KY博士の経験上の結論は色々です。 というのは同じ機種でも個体により色々変わります。 フラグシップ機に近づくほど個体差は少なくなるのかもしれませんが、Kissクラスではバラバラです。 もちろんメーカーもコンポジット前提の天体写真用途までは考えてないでしょうから、それを言われても・・でしょう。 
 ある人がISO400でいい写真を撮っているからと言って自分のカメラが400がベストとは限りません。 KY博士の機種が微妙に違いますが、D810とD810Aも微妙に違うようです。
 さらにフラットの撮り方でも、最適なISO感度が違ってくることは容易に想像できます。 KY博士のフラットは同露出時間同色味です。 それにより、各ピクセルの固定バラツキをある程度抑えることができます。 明け方フラットやゴミ袋フラットでは周辺減光は修正できてもピクセルバラツキは除去できません。 KY博士の最適感度が比較的高いのはこのフラット手法によるものでしょう。
 ISOをあげると暗部の描写の問題が出てくるのは確かです。 しかし我々天体写真には暗部はありません。 もし暗部があるならそれは露出不足です。 Dxo的なダイナミックレンジの話とは全く違います。 まぁM42とM31では必要かもしれませんが。
 要は、撮影から画像処理まで全てを通して、最適感度を探すということです。 ただ言えることは最近のカメラは高感度側に最適ポイントがあるようです。 天体写真ではないのですが、拡張低感度のISO100あたりに問題があるという話を聞くことがあります。  メーカーも高感度側にチューニングポイントを移しているからでしょう。
P.S.  KY博士の冷却D810の最適ポイントは実は感度ではないことが最近はわかりました。 最適ポイントは露出時間で2~3分です。 光学系の明るさや空の明るさでこの時間に入るように感度を調整します。 しかしこれも他のD810に当てはまるかどうかはわかりません。
スポンサーサイト

M81 82附近の処理

 先日アップした[M81 M82 付近の Integrated Flux Nebula]の処理過程です。 処理と言ってもコンポジットまでの紹介です。 このような淡い対象を強調するには、ハイコントラスト処理に耐えうる懐の深い画像を最初に用意する必要があります。 
 先ず、1昨年まで使っていたEOS1DXと現行のNikonD810との比較です。 1DXは発売が発表された1DXⅡを除いてEOSでは最も高感度で低ノイズのフラグシップモデルです。 ただし、フラグシップモデルは消費電力が大きく、発熱もそれなりです。 冷却か、氷点下附近のみの使用になります。 
 下図は撮影した1マ画像の同じ場所を切り出したものです。 D810で500ピクセル□です。 1DXも拡大して同じになっています。 [M81 M82 付近]は2コマモザイクになっており500ピクセルはA4プリント上17mm□になります。 それを同じようにハイコントラスト化したものです。
  C N比較カラー
 
 1DXとD810では画素数が違っていますから星の大きさが違うのは当然です。 余談になりますが、D810のモザイクでは、微光星が小さすぎて、見栄えのするプリントを得るためには微光星を星を膨らます必要があります。 両者の色味は違いますが、バックの色ムラの程度に差があります。 KY博士が1DXからD810に乗り換えたのはこの色ムラの差にあります。 暗く淡い星雲を強調処理するときに、この差は処理の手間の差となってきます。
 でもD810にも色ムラが残っています。

 以下はD810のみの処理になります。 さらに150ピクセルを切り出しました。 プリント上では5mm□です。 さらにハイコン処理をしてあります。 実際でも、ここまでのハイコン処理はしておりません。
           生

 このD810の1枚画像に対しフラット処理をしたものが下になります。 フラット画像は20枚のコンポジットです。 色ムラが少し軽くなっています。 KY博士のフラットは撮影画像に極力色味と明るさを合わせています。 もちろんカメラの温度、露出時間も同じです。 露出時間数秒の明け方フラットやゴミ袋フラットではこの色ムラ低減効果は期待できないか、あっても効果が薄いことを確認しています。 もし撮影画像とフラットが完璧に合えば、原理的に色ムラが無くなるのは当然です。 
           フラット生

 下は5枚のコンポジットです。 まだ色ムラが残っています。 むしろはっきりしてきたようにすら見えます。 色ムラはランダムノイズではなく、固定ノイズだからです。 このままコンポジット枚数を重ねても色ムラが消えることはありません。
           5枚zフラット生
 
 下図は45枚のコンポジットです。 上図5枚を9コマ重ねるわけですが、 各5枚コンポジット画像は約120μmづつずれています。 撮影時にずらしているわけです。 ライカ判の24×36mmの周辺1mmが使えません。 まぁここまでずらす必要もないことが分かったので次回からは50μmにしましょう。 もちろん45枚すべてをずらせばもっと効果的ですが、それでは後の処理があまりに煩雑になります。 
 これくらい滑らかなバックがえられていれば、言い過ぎかもしれませんが、淡い星雲のあぶり出しも、トーンカーブをマウスでひっかけ一発です。
           45まいz5枚zフラット生

 今回の実際では星と星雲を分離し、星雲画像にはさらに数ピクセルのぼかしをかけています。 元々コントラストのない対象では、光学系の分解能が見かけ上低下しています。 したがってそこまでぼかしても実害がないわけです。
 
 あれ??、ダーク引き処理は? KY博士はダーク処理はしておりません。 ダーク処理はS/N比をむしろ悪化させるからです。 もちろんフラットも悪化方向ですが、これは上記のようにメリットがあります。 ダーク処理を省くためにも、フラット画像は、同露出時間、同色味、同濃度である必要があります。



   



D810はええよ

 冷却D810のテストを行っています。 冷却温度は6℃です。 フラットを撮影して荒れを見ました。 フラット画像をISO8000(800ではありません)で3分露出、30コマ撮影します。 これが実際の撮影の空のバックグラウンドと仮定します。 次に同条件でC20フィルターを加えて10コマ撮影しコンポジットしたものをフラット画像とします。 C20を加えたのは色味を変えるためです。 
 各30コマに対しフラット補正後、5コマづつの6グループに分け、コンポジットします。 6グループをコンポ実施する際には数十ピクセルづつランダムにずらしてコンポジットします。 実際の撮影の画素ずらしに相当します。
 中央に別途撮影したグレースケールを貼り付けたものが下の写真です。 勿論このレベルでノイズ荒れが見られるようだと話は先に進みません。
 wランダム1-30New1チャート付

その中央を切り出しまた。 写真の横が450ピクセルです。
 wランダム1-30New1チャート付部分

ハイコントラスト処理をしました。 グレースケールの諧調がすっ飛んでいます。 実際の天体写真処理でもここまでのハイコントラストはありません。 バックグラウンドのあれがやっと見られます。
 wランダム1-30New1チャート付部分ハイコン

上と同じハイコン処理の全体です。 フラットがほぼ完ぺきにできていることが確認できます。 若干左隅に色むらが見られますが、通常の処理範囲では問題にならないでしょう。
 wランダム1-30New1チャート付全体ハイコン

 D810素性は素晴らしく、D750ではなく、D810がD810Aとなったのもうなずけます。 一番の心配はEOS1DXの出番がないかもしれないないことでしょうか(^^♪


D810用冷やし箱完成

 D810用の冷却箱が完成しました。 冷却装置部はEOS1DXと共用したため、D810用としては大ぶりです。 でもその分、分厚い断熱材でよく冷えます。
  冷やし箱1

 D810をセットした箱の内部です。 乾燥エアー配管、カメラのACパワーなどが走り回っています。 カメラはチークの板で固定されます。 そのためタカハシのバカ高い真鍮製のTマウントは不要です。 板材は色々試した結果チークを選びました。 やわらかくてもかたくてもダメで、チークの粘りがぴったしです。
  冷やし箱中
 
 リアビューです。 大きな冷却ファンがついています。 ファンはCPU用ですが、今はこのタイプのこの大きさはなかなか手に入りません。 最近はヒートパイプを使ったものががほとんどです。 ヒートパイプは姿勢が変わる天体用には向いていません。
  冷やし箱後ろ

久しぶりに秋葉へ

 D810の冷却改造のための、部品調達に秋葉原に行きました。 久しぶりなもんで、あれ店がない??? いつも買っていた店がなくなっている。 この抵抗はこの店、このコネクターはあの店と、頭の中に秋葉パーツ地図ができていたのですが・・・・これも時代の流れでしょうか? 
プロフィール

KY博士

Author:KY博士
公開中

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる